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例文2 あと一歩で化ける自己PR文の例


講評
素材となる人物は優秀と思うが,掘り下げ方が少し淡白に思う。もう少し,しつこさ,ねちっこさを発揮して自己分析した方がいいのではないかと思った。もう少しブラッシュアップすると立派な自己PRになる。

1 自分の性格・特徴
(1) 縁の下の力持ち
私のこれまでの人生における役割は、一言でいうと「縁の下の力持ち」だと思います。
先日のグループ面接でもお話ししましたが、私は、中学生のとき、教員から生徒会長になることを勧められながらも、その誘いを断り、校内外の清掃活動の推進を担当する清掃委員長になりました。
生徒会長になることが嫌だったというのではなく、清掃委員長になりたかったのです。
私が、なぜそこまで清掃委員長になりたかったのかというと、清掃活動に大きな価値があると考えていたからです。
清掃というのは、できているのが当たり前で、むしろ、できていないことが目立つものなので、それ自体があまり注目されることがないものだと思います。

そうでありながら、清掃ができているかそうでないかは、その場所で活動する人の気分に少なからず影響を与える重要なものだと思います。
このように、目立たないけれども、誰かがきちんとこなさなければならない仕事こそ価値があると考えていました。

(2) 挑戦することをやめない
「縁の下の力持ち」になるためには、当然「力持ち」でなければならないので、自分を高めるための努力を怠らないことが必要です。
自分を成長させるためには、日々の努力と共に、未知の領域への挑戦が重要だと思います。
挑戦ということでは、大学4年生のとき、模擬国際〇〇仲裁に参加したことが挙げられます。
模擬国際〇〇仲裁というのは、毎年、シンガポールとアムステルダムで開催されている、仮想の国際取引紛争を題材に、主に欧米・アジアのロースクール生が代理人役になり、英語での準備書面の作成及び弁論を行い、勝敗を競うというものです。
大学4年生というと、法科大学院の入学試験の準備もあり、余裕があったわけではなかったのですが、それでも、この模擬仲裁に参加したのは、日本の法曹になる前に、世界の法曹を目指す人たちのレベルを体感し、自分のやろうとしていることを外から見たいと考えたからでした。
実際に参加してみて、世界のロースクール生のレベルの高さに刺激を受けたのはもちろんですが、それだけではなく、それまでなじみの薄かった仲裁法や国際動産売買に関する法、さらには英文契約書の解釈等に触れることができ、それまで自分が勉強してきた法律の分野の狭さを実感させられ、それまで以上に広い視野を持つことができたと思います。

(3) 納得するまで考え抜く
自分を成長させるために、もうひとつ重要だと考えていることは、自分の頭で考え抜くということです。
グループ面接でもお話ししたとおり、私は、ロースクール在学中、学生同士の自主ゼミのまとめ役をしていました。そのゼミのメンバーの一人から、卒業後に、「実はあなたはとても怖かった」と言われたのですが、その理由は、おそらく、なぜその結論になるのかを徹底的に問いただしていたからだと思います。
私は、○○の本に書いてあったというだけで、安易に暗記してしまうことがとても嫌いでした。そのような知識は、応用がきかず、長い目でみて使い物にならないと考えていたからです。
だから、自主ゼミにおいても、自分が納得できるまで、ゼミのメンバーと徹底的に討論しました。
その結果、メンバーに怖がられはしましたが、6人のメンバーのうち5人が合格するという、良い結果を残すことができました。

2 趣味
趣味は、クラリネットの演奏と一人旅です。
クラリネットについては、大学生のときに、クラリネットとフラメンコ合奏をクラブ活動として行っていました。
フラメンコというと、ダンスを思い浮かべる方がほとんどなのですが、ダンスの伴奏としてのクラリネットも、情熱的で迫力があり魅力的なものだと思います。
一人旅については、これまでに、北海道や台湾に行きました。
なぜ、あえて一人で旅をするのかというと、一人で旅をすると、同じ旅人や現地の人といった、見知らぬ人と日常では考えられないほど気軽に話をすることができて新鮮な気分を味わうことができるからです。

3 法曹を目指した理由
法曹、特に弁護士を目指した理由は、自分をうまく表現できない人の代弁者になりたいと考えたからです。
私は、相手の言葉の奥にある意図を汲み取ることの重要性を感じ、根気強く相手の言葉を引き出し、構成させていくことを実践してきました。
以上のような実践が、活かされたのは、大学生のときの個別指導塾でのアルバイト活動でした。
私は、上記のような実践を踏まえて、生徒の分からない部分をじっくりと聞き出し、それに答えるということを意識していました。
そのような姿勢が教室長に伝わり、どちらかといえば、あまり勉強が得意でない生徒の指導を中心に任され、ときには、不登校となっている生徒の指導を任されるようにもなりました。
実際に指導してみると、なかなか思い通りにならず、上手くいったことばかりではありませんでした。
しかしながら、愚直に生徒の分からないに答えようと意識した成果か、不登校の生徒の両親から、涙ながらに感謝されるということがあり、そのときには、それまでの努力が報われた気がしました。
以上の経験を通じて、私は、通常よりも、他人の真意を汲み取る努力をしてきたと自負しています。
そのような努力の成果を実際に、社会で活かしたいと考えたときに、弁護士になりたいという思いが固まったのだと考えています。

4 貴事務所を志望した理由
私は、法科大学院修了後、大学からの依頼で、他の修了生と共に模擬裁判を企画・実施しました。
この模擬裁判は、学生が一からストーリーを作成するというもので、その内容は、大学構内での事故について、大学の施設管理の瑕疵を理由として損害賠償を請求する、というものでした。
ストーリーを作成する過程で、実際の大学の施設管理の状況を写真撮影しながら、調査するということを行いました。
その結果、それまで頭の中で構成していたストーリーと施設管理の実態が大きく異なっていることが分かり、それまでのストーリーの大幅な修正を余儀なくされました。
上記のような経験を通して、私は、事件ごとに異なる多様な「現場を知る」ことの重要性を知り、その積み重ねによって社会の実情を把握し、自らを成長させ、より良く依頼者や社会のために活動できるようになりたいと考えるようになりました。
ですので、私は、より多様な「現場を知る」ことのできる事務所で活動したいと考えております。
貴事務所は、説明会において、新人の頃から様々な事件に取り組むことができることや、弁護団事件、委員会活動も制約なくできるということを説明されていたので、多様な現場を知ることができると考え、志望いたしました。