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紛争の解決法を理解するための用語 …… 法律用語集

労働審判手続,支払督促,仮執行宣言

質問15)「労働審判手続(ろうどうしんぱんてつづき)」とはどのような手続きですか?

回答
労働者と事業主との間で起こる個別労働関係民事紛争について、裁判所において、裁判官と労働関係に関する専門的な知識経験を有する委員会が審理し、調停や労働審判などの手続きによって、その解決を図ることを労働審判手続といいます(労働審判法第1条)。
労働審判手続は地方裁判所で行われ、原則3回以内の期日で審理を終結するもので、その迅速性が特徴となっています。
労働審判で意義の申立てがないときは裁判上の和解と同一の効力を有するものとなります。


質問16)「支払督促(しはらいとくそく)」とはどのような制度ですか?

回答
金銭その他の代替物または有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について、債権者の申立てにより、簡易裁判所の書記官が支払を督促することができ、これを支払督促といいます(民事訴訟法第382条)。
支払督促には限度額が設定されていないため、少額または高額であっても利用できます。また、手続きが比較的簡易迅速で、低額で済むという特徴があります。
ただし、公示送達によらずに送達されなければ適用されません。
支払督促の正本が送達され、債務者からの異議申立がないまま送達日の翌日から2週間経過すると、仮執行宣言の申立が可能となります。
仮執行宣言の申立が受理され、仮執行宣言付支払督促が発布されると、支払督促の原本に仮執行の宣言文が付与され、その正本が送達されると、強制執行を行うための執行力が生じることになります。


質問17)「仮執行宣言(かりしっこうせんげん)」について教えてください。

回答
財産権上の請求に関する判決について、確定判決の前であっても、強制執行できる効力を与える宣言のことを仮執行宣言といいます(民事訴訟法第259条)。
支払督促についても、債権者の申立てにより仮執行宣言が付されます(民事訴訟法第391条)。
第一審で債権者側が勝訴しても、控訴や上告などにより判決の確定に時間がかかることで、債務の履行が遅れ、第一審勝訴者の利益を守ることができない恐れがあります。
権利者保護のため、仮執行宣言の制度が設けられています。

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