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担保・保証を理解するための用語 …… 法律用語集

分別の利益,継続的保証,検索の抗弁権,催告の抗弁権,保証連帯

質問6)「分別の利益(ぶんべつのりえき)」とはどのような利益ですか?

回答
分別の利益とは、同一の主たる債務を複数名の保証人によって保証する場合、それぞれの保証人が追う債務は主たる債務を保証人の頭数で割ったものにとどめるというものです。
主たる債務が1000万円だったとして、保証人が5人いれば、全額請求されるということはなく、一人200万円支払えば済むということです。
しかし、連帯保証人となってしまうと分別の利益はありませんので、全額保証することが求められます。


質問7)「継続的保証(けいぞくてきほしょう)」とはどんな保証ですか?

回答
継続的保証とは、一回のみの取引で生じる債務ではなく、一定期間に生じる可能性のある債務をすべて保証するものです。
「根保証」と同様の意味合いで使用されます。
長期間に渡る場合、保証する債務が多額に膨れ上がる危険性があるため、法律に規定があります。
例えば負担限度額を規定しない限り契約が効力を発揮しないものや、解除の権利を認めたものもあります。
また、保証期間中に保証人が死亡した場合相続の対象とはなりません。


質問8)「検索の抗弁権(けんさくのこうべんけん)」とはどのような権利ですか?

回答
検索の抗弁権とは、保証人に債務の請求が来た場合に先に債務者の財産に執行せよと抗弁できる保証人の権利です。
しかし連帯保証人であった場合にはこの権利を持っていないので抗弁できません。


質問9)「催告の抗弁権(さいこくのこうべんけん)」とはどのような権利ですか?

回答
催告の抗弁権とは、保証人に債務の請求が来た場合に先に債務者に請求を行うよう抗弁できる保証人の権利です。
検索の抗弁権と同様に、連帯保証人にはこのような権利はなく、主たる債務者と同様に扱われます。


質問10)「保証連帯(ほしょうれんたい)」とは何ですか?

回答
保証連帯とは、保証人が複数名いて共同保証人となった場合に保証人間で相互に連帯の特約をして分別の利益を放棄することです。
保証人のそれぞれが主たる債務の全額を負担することになるという点では連帯保証人と同じですが、保証連帯はあくまで通常の保証人なので検索の抗弁権や催告の抗弁権といった権利を行使することが可能です。

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